鉄管給水管・給湯管の更新工事|錆による漏水被害を防ぐための完全ガイド

鉄管給水管・給湯管の更新工事|錆による漏水被害を防ぐための完全ガイド

はじめに

住宅の給排水設備において、鉄管(鋼管)は長い間主要な配管材料として使用されてきました。しかし、時代の変遷とともに配管技術は大きく進歩し、現在では様々な新しい材料が採用されています。今回は、設備工事.COMが鉄管給水管・給湯管の歴史から現在の配管事情、そして錆による漏水被害について詳しく解説いたします。

鉄管の歴史と使用期間

明治時代から昭和時代の配管事情

日本における近代的な給水システムの歴史は明治時代にさかのぼります。明治18年(1885年)に横浜市内で鋳鉄管の使用が始まり、当初はイギリスから輸入されたものが使用されていました。その後、1890年代には国産化が始まり、明治末期にはほぼ国産品で代替されるようになりました。

住宅内の給水管として、**亜鉛メッキ鋼管(通称:鉄管)**が本格的に普及したのは1950年代のことです。昭和49年(1974年)頃まで、この亜鉛メッキ鋼管が給水管の主役を担っていました。当時としては安価で強度も備えた材料であり、亜鉛メッキによる防錆効果が期待されていたからです。

鉄管の使用終了時期

鉄管(配管用炭素鋼鋼管・SGP管)が給水管として使用されていたのは、昭和50年代(1975年~1985年)頃までです。給排水管としては昭和50年代後半まで使用されていましたが、錆による様々な問題が表面化したことで、徐々に他の材料に置き換わっていきました。

建築物の給水管における鉄管の耐用年数は15~20年程度とされており、現在築40年以上の建物では鉄管が使用されている可能性が高く、交換の検討が必要な時期に来ています。

現在の宅内給水・給湯管の配管種類

現代の主流配管材料

現在の新築住宅や改修工事では、鉄管に代わって様々な高性能な配管材料が使用されています。

1. 樹脂管系統

架橋ポリエチレン管(PEX管)

  • 現在の新築住宅で最も主流
  • 耐熱性・耐久性に優れ、給水・給湯両方に対応
  • 軽量で施工が容易
  • 耐用年数:50年以上

硬質塩化ビニル管(HIVP管・VP管)

  • 耐食性に優れ、錆の心配がない
  • 加工が容易で修理費用が比較的安価
  • 主に給水管に使用(給湯管には不適)
  • 耐用年数:30~40年

ポリエチレン管(ポリ管)

ポリエチレン管(ポリ管)

  • 屋外配管に適している
  • 地震に強い柔軟性を持つ
  • 施工性が良く、継手の種類が豊富

2. 金属管系統

ステンレス鋼管

  • 高い耐食性と強度を持つ
  • 給水・給湯両方に適用可能
  • 高品質だが材料費が高い
  • 耐用年数:40~50年以上

銅管

  • 抗菌性が高く、水質を良好に保つ
  • 熱伝導率が良く、給湯配管に適している
  • 加工しやすく、複雑な施工にも対応
  • 耐用年数:20~30年

被覆銅管

  • 銅管の外面に樹脂被覆を施した配管
  • 断熱・結露防止効果がある
  • 給湯配管によく使用される

配管選択の基準

現在の配管選択では、以下の要素を考慮して最適な材料が選ばれます:

  • 用途:給水用か給湯用か
  • 設置場所:屋内か屋外か、埋設か露出か
  • 建物構造:戸建てかマンションか
  • 予算:初期費用と維持費用のバランス
  • 施工性:工事の難易度と工期

錆による漏水被害の実態

鉄管の錆発生メカニズム

鉄管の最大の問題点は**錆(腐食)**です。亜鉛メッキが施されていても、長年の使用により以下のプロセスで劣化が進行します:

  1. 亜鉛メッキの劣化:時間の経過とともに保護層が薄くなる
  2. 赤錆の発生:鉄と酸素・水が反応して酸化鉄(赤錆)が生成
  3. 管壁の薄肉化:錆により管の厚みが減少
  4. 穿孔・破損:最終的に穴が開き漏水が発生

 

錆による被害事例

水質への影響

  • 赤水の発生:朝一番の水が赤茶色になる
  • 異臭・異味:金属臭や渋みが発生
  • 水圧の低下:錆による管内の狭窄で流量が減少

設備への影響

  • 給湯器の故障:錆が給湯器内部に堆積し、性能低下や故障の原因となる
  • 水栓器具の不具合:蛇口やシャワーヘッドの目詰まり

建物への深刻な被害

  • 天井・壁の水漏れ:隠蔽配管の漏水により内装材が損傷
  • 床下への漏水:構造材の腐朽や基礎への影響
  • 隣接住戸への被害:マンションでは階下漏水の原因となる

実際の被害事例

築30年木造住宅の事例 鉄管の劣化により赤水が常時発生し、台所や浴室の使い勝手が著しく悪化。樹脂管への全面交換により水質が改善され、快適な住環境を取り戻すことができました。

マンション給水管の事例 築35年のマンションで、鉄管の腐食による穿孔が発生。天井裏での漏水により階下住戸への被害が発生し、大規模な修繕工事と損害賠償が必要となりました。

鉄管更新工事の必要性と対策

更新工事の判断基準

以下の症状が見られる場合は、早急な更新工事を検討する必要があります:

  • 築年数:25年以上経過している
  • 赤水の発生:特に朝一番の水が着色している
  • 水圧の著しい低下:以前と比べて明らかに水の出が悪い
  • 異臭・異味:金属臭や渋みを感じる
  • 水道料金の異常増加:使用量に変化がないのに料金が上昇

更新工事の方法

全面更新工事

最も確実な方法で、既存の鉄管を全て撤去し、新しい配管材料に交換します。

メリット

  • 長期間の安心を得られる
  • 最新の配管材料の恩恵を受けられる
  • 配管ルートの見直しも可能

デメリット

  • 工事費用が高額
  • 工期が長い
  • 内装工事を伴う場合がある

部分更新工事

漏水箇所や劣化の著しい部分のみを交換する方法です。

適用条件

  • 予算に制約がある場合
  • 全面更新まで数年の時間的余裕がある場合
  • 漏水箇所が特定できている場合

予防保全の重要性

鉄管の寿命を延ばし、被害を最小限に抑えるための対策:

定期点検

  • 年1回の配管点検:水漏れや錆の兆候をチェック
  • 水質検査:赤水や異臭の有無を確認
  • 水圧測定:適正な水圧が維持されているか確認

応急処置

漏水が発生した場合の緊急対応:

  1. 止水栓の閉止:被害拡大を防ぐ
  2. 防水テープやバンドによる応急処置
  3. 専門業者への連絡:根本的な修理を依頼

現代の配管技術と将来展望

技術革新による進歩

現在の配管技術は、鉄管時代と比較して飛躍的に向上しています:

  • 材料の多様化:用途に応じた最適な材料選択が可能
  • 施工技術の向上:継手技術の発達により信頼性が向上
  • メンテナンス性の改善:点検・修理が容易な設計

設備工事.COMの取り組み

設備工事.COMでは、お客様の建物状況と予算に応じた最適な配管更新プランをご提案しています。電気温水器の交換工事と合わせて配管更新を行うことで、効率的で経済的な工事が可能です。

まとめ

鉄管から現代の高性能配管材料への更新は、単なる老朽化対策を超えて、住環境の質的向上をもたらします。錆による被害を未然に防ぎ、長期間にわたって安心・快適な住環境を維持するためには、適切な時期での更新工事が不可欠です。

築25年を超える建物をお持ちの方は、ぜひ一度配管の状況をご確認いただき、必要に応じて専門業者にご相談ください。設備工事.COMでは、豊富な経験と最新の技術で、お客様の大切な住まいをサポートいたします。


この記事は設備工事.COMの専門スタッフが、最新の配管技術情報と豊富な施工経験をもとに作成いたしました。配管更新工事に関するご相談は、設備工事.COMまでお気軽にお問い合わせください。

設備工事のプロが教える!電気温水器の基礎知識

設備工事のプロが教える!電気温水器の基礎知識

こんにちは!設備工事.COMです。今回は、電気温水器を検討されている皆様に向けて、プロの視点から電気温水器の基礎知識を詳しくご説明いたします。電気温水器は家庭の給湯設備として重要な役割を担っており、正しい知識を持って選択することが、長期的な快適性と安全性の確保につながります。

電気温水器の普及と現在の交換時期

電気温水器が本格的に家庭用給湯器として普及し始めたのは、1970年代のオイルショック以降のことです。特に1980年代から1990年代にかけて、深夜電力の活用による経済性が注目され、多くのご家庭に設置されました。

つまり、現在(2025年)は、初期に設置された電気温水器が本格的な交換時期に突入しているということになります。電気温水器の一般的な寿命は15年から20年程度ですから、1990年代後半から2000年代前半に設置された機器は、まさに交換を検討すべきタイミングを迎えています。

特に2000年前後に新築住宅やリフォーム時に設置された電気温水器をお使いの方は、そろそろ交換の準備を始める時期と言えるでしょう。故障してから慌てて交換するよりも、計画的な交換をおすすめします。

深夜電力制度の変化と現在の状況

電気温水器を語る上で避けて通れないのが、深夜電力制度の大きな変化です。2016年4月の電力自由化以降、従来の深夜電力制度は大幅に見直されました。

深夜電力制度の終了

  • 2016年3月31日をもって、多くの電力会社で深夜電力の新規加入受付を終了
  • 既契約者は継続利用可能だが、転居時は新契約となるため利用不可
  • 2024年以降、料金値上げや割引制度の廃止が相次いでいる

現在の電力事情(2025年)

従来の深夜電力に代わり、各電力会社はオール電化向けプランを新設していますが、昔ほどの大幅な料金差はなくなっているのが現状です。そのため、電気温水器の運用コストは以前より上昇傾向にあります。

電力会社別の特徴とおすすめプラン

現在の電気温水器ユーザーにおすすめの電力会社と料金プランをご紹介します。

1. オクトパスエナジー

特徴: イギリス発の電力会社で、環境に優しい電力供給が特徴

  • オール電化オクトパス: 夜間料金が大幅に安い
  • 基本料金・電力量料金ともに東京電力より割安
  • 再生可能エネルギー100%のプランも選択可能

2. Looopでんき

特徴: 基本料金0円のシンプルな料金体系

  • スマートタイムONE: 30分ごとに料金が変動する革新的なプラン
  • 太陽光発電により昼間の電気代が安くなることが多い
  • エコキュートを昼間運転することで大幅な節約が可能

3. idemitsuでんき

特徴: 出光興産グループの安定した電力供給

  • 多くのエリアで大手電力会社より安い料金設定
  • 特に中国電力エリアでお得度が高い
  • 自動車関連のサービスとの連携が充実

4. 大手電力会社の現行プラン

  • 東京電力: スマートライフプラン(夜間料金25.8円/kWh)
  • 関西電力: はぴeタイムR(夜間料金15.20円/kWh)
  • 中部電力: スマートライフプラン(夜間料金16.30円/kWh)
  • 九州電力: 電化でナイト・セレクト(夜間料金13.21円/kWh)

エリア別おすすめ

  • 関東: オクトパスエナジー、Looopでんき
  • 関西: 関西電力はぴeタイムR、オクトパスエナジー
  • 中部: idemitsuでんき、中部電力スマートライフ
  • 九州: 九州電力電化でナイト・セレクト

電気温水器の基本構造とメカニズム

電気温水器は、電気ヒーターで水を加熱し、保温されたお湯をタンクに貯蔵する「貯湯式」の給湯器です。現在は深夜電力の優遇が少なくなりましたが、依然として夜間料金を活用した経済的な運用が可能です。

基本的な仕組みは、密閉されたタンク内で電気ヒーターが水を加熱し、約85度まで沸き上げたお湯を保温します。使用時には、このお湯と水道水を混合して適温にして供給されます。シンプルな構造ながら、高い信頼性と耐久性を誇り、適切なメンテナンスを行えば15年以上使用できます。

形状による分類:角型と丸型の違い

電気温水器は、外形によって「角型」と「丸型」の2つのタイプに大きく分けられます。

角型電気温水器の特徴

角型は長方形の外観でスッキリとしたデザインが特徴です。最大の利点は、減圧弁と逃し弁が本体に内蔵されていることです。これにより、外観がすっきりと仕上がり、特に新築やリフォーム時に外観を重視される方に人気があります。また、寒冷地では配管が本体内に収まることで凍結リスクが軽減されます。

丸型電気温水器の特徴

丸型は円筒形の形状で、給湯専用タイプのみが製造されています。角型と異なり、減圧弁と逃し弁は別途設置が必要になります。これらの安全装置は外付けとなるため、点検やメンテナンスがしやすいという利点があります。

機能による分類:給湯タイプの選択

給湯専用タイプ

キッチンや洗面所での給湯のみを行うシンプルなタイプです。最も経済的で故障リスクも低いのが特徴です。

セミオートタイプ(オートタイプ)

給湯に加えて、お風呂の湯張り、追い焚き、保温機能を備えています。機能と価格のバランスが良く、多くの家庭で選ばれています。

フルオートタイプ

セミオートの機能に加えて、自動足し湯機能を搭載した最上位モデルです。利便性は最高ですが、その分価格も高くなります。

容量(リッター数)の選び方

家族構成別推奨容量

  • 1〜2人家族: 150L〜300L
  • 3〜4人家族: 370L
  • 4〜5人家族: 460L
  • 5〜7人家族: 550L〜560L

重要な安全装置:減圧弁と逃し弁

減圧弁の役割

水道からタンクに入る水の圧力を適正レベル(通常0.1MPa以下)に調整する装置です。

逃し弁の役割

タンク内の圧力が異常に上昇した際に、安全のためにお湯や水を外部に放出する装置です。

特に20年以上使用している電気温水器では、これらの安全装置の劣化も進んでいる可能性が高いため、定期的な点検が重要です。

【重要】水道屋イコール電気温水器の施工ができる?答えはNOです。

電気温水器の施工には、水道工事だけでなく電気工事の資格と知識が必要不可欠です。電気温水器は200Vの電源を使用する電気機器であり、専用回路の設置、漏電ブレーカーの取り付け、アース工事など、電気工事士の資格を持った技術者による施工が法的に義務付けられています。

安全で確実な施工のためには、電気工事士資格と給排水設備工事の両方の専門知識を持った業者を選ぶことが重要です。

まとめ

深夜電力制度の変化により、電気温水器を取り巻く環境は大きく変わりました。しかし、適切な電力会社・料金プランを選択することで、依然として経済的な給湯が可能です。また、約40年が経過した現在、多くのご家庭で交換時期を迎えており、新しい電気温水器への更新を検討する絶好のタイミングとも言えるでしょう。

設備工事.COMでは、電気工事士資格を持った経験豊富な技術者が、最新の電力事情を踏まえたアドバイスから、安全で確実な施工まで、プロの技術でサポートいたします。電気温水器の交換や電力会社の見直しに関するご相談がございましたら、ぜひお気軽にお声かけください。

電気温水器交換工事 東京都板橋区 コロナ

電気温水器交換工事 東京都板橋区 コロナ

こんにちは!
設備工事.COMです。

東京都板橋区に電気温水器交換工事にお伺いしました!

今回はリフォームに入られたタイミングで、お伺いさせて頂いております。

既存温水器は給湯専用の温水器ですが、新しくフルオートの温水器に交換しています。
もちろん給湯専用の配管では使用できませんので、フルオート用に追い焚き配管(UB交換)もして頂いてます!

交換前

交換中

交換後

工事完了です!
電気温水器の工事をお考えでしたら、設備工事.COMまでご相談ください!

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