設備工事のプロが教える!電気温水器の基礎知識

設備工事のプロが教える!電気温水器の基礎知識

こんにちは!設備工事.COMです。今回は、電気温水器を検討されている皆様に向けて、プロの視点から電気温水器の基礎知識を詳しくご説明いたします。電気温水器は家庭の給湯設備として重要な役割を担っており、正しい知識を持って選択することが、長期的な快適性と安全性の確保につながります。

電気温水器の普及と現在の交換時期

電気温水器が本格的に家庭用給湯器として普及し始めたのは、1970年代のオイルショック以降のことです。特に1980年代から1990年代にかけて、深夜電力の活用による経済性が注目され、多くのご家庭に設置されました。

つまり、現在(2025年)は、初期に設置された電気温水器が本格的な交換時期に突入しているということになります。電気温水器の一般的な寿命は15年から20年程度ですから、1990年代後半から2000年代前半に設置された機器は、まさに交換を検討すべきタイミングを迎えています。

特に2000年前後に新築住宅やリフォーム時に設置された電気温水器をお使いの方は、そろそろ交換の準備を始める時期と言えるでしょう。故障してから慌てて交換するよりも、計画的な交換をおすすめします。

深夜電力制度の変化と現在の状況

電気温水器を語る上で避けて通れないのが、深夜電力制度の大きな変化です。2016年4月の電力自由化以降、従来の深夜電力制度は大幅に見直されました。

深夜電力制度の終了

  • 2016年3月31日をもって、多くの電力会社で深夜電力の新規加入受付を終了
  • 既契約者は継続利用可能だが、転居時は新契約となるため利用不可
  • 2024年以降、料金値上げや割引制度の廃止が相次いでいる

現在の電力事情(2025年)

従来の深夜電力に代わり、各電力会社はオール電化向けプランを新設していますが、昔ほどの大幅な料金差はなくなっているのが現状です。そのため、電気温水器の運用コストは以前より上昇傾向にあります。

電力会社別の特徴とおすすめプラン

現在の電気温水器ユーザーにおすすめの電力会社と料金プランをご紹介します。

1. オクトパスエナジー

特徴: イギリス発の電力会社で、環境に優しい電力供給が特徴

  • オール電化オクトパス: 夜間料金が大幅に安い
  • 基本料金・電力量料金ともに東京電力より割安
  • 再生可能エネルギー100%のプランも選択可能

2. Looopでんき

特徴: 基本料金0円のシンプルな料金体系

  • スマートタイムONE: 30分ごとに料金が変動する革新的なプラン
  • 太陽光発電により昼間の電気代が安くなることが多い
  • エコキュートを昼間運転することで大幅な節約が可能

3. idemitsuでんき

特徴: 出光興産グループの安定した電力供給

  • 多くのエリアで大手電力会社より安い料金設定
  • 特に中国電力エリアでお得度が高い
  • 自動車関連のサービスとの連携が充実

4. 大手電力会社の現行プラン

  • 東京電力: スマートライフプラン(夜間料金25.8円/kWh)
  • 関西電力: はぴeタイムR(夜間料金15.20円/kWh)
  • 中部電力: スマートライフプラン(夜間料金16.30円/kWh)
  • 九州電力: 電化でナイト・セレクト(夜間料金13.21円/kWh)

エリア別おすすめ

  • 関東: オクトパスエナジー、Looopでんき
  • 関西: 関西電力はぴeタイムR、オクトパスエナジー
  • 中部: idemitsuでんき、中部電力スマートライフ
  • 九州: 九州電力電化でナイト・セレクト

電気温水器の基本構造とメカニズム

電気温水器は、電気ヒーターで水を加熱し、保温されたお湯をタンクに貯蔵する「貯湯式」の給湯器です。現在は深夜電力の優遇が少なくなりましたが、依然として夜間料金を活用した経済的な運用が可能です。

基本的な仕組みは、密閉されたタンク内で電気ヒーターが水を加熱し、約85度まで沸き上げたお湯を保温します。使用時には、このお湯と水道水を混合して適温にして供給されます。シンプルな構造ながら、高い信頼性と耐久性を誇り、適切なメンテナンスを行えば15年以上使用できます。

形状による分類:角型と丸型の違い

電気温水器は、外形によって「角型」と「丸型」の2つのタイプに大きく分けられます。

角型電気温水器の特徴

角型は長方形の外観でスッキリとしたデザインが特徴です。最大の利点は、減圧弁と逃し弁が本体に内蔵されていることです。これにより、外観がすっきりと仕上がり、特に新築やリフォーム時に外観を重視される方に人気があります。また、寒冷地では配管が本体内に収まることで凍結リスクが軽減されます。

丸型電気温水器の特徴

丸型は円筒形の形状で、給湯専用タイプのみが製造されています。角型と異なり、減圧弁と逃し弁は別途設置が必要になります。これらの安全装置は外付けとなるため、点検やメンテナンスがしやすいという利点があります。

機能による分類:給湯タイプの選択

給湯専用タイプ

キッチンや洗面所での給湯のみを行うシンプルなタイプです。最も経済的で故障リスクも低いのが特徴です。

セミオートタイプ(オートタイプ)

給湯に加えて、お風呂の湯張り、追い焚き、保温機能を備えています。機能と価格のバランスが良く、多くの家庭で選ばれています。

フルオートタイプ

セミオートの機能に加えて、自動足し湯機能を搭載した最上位モデルです。利便性は最高ですが、その分価格も高くなります。

容量(リッター数)の選び方

家族構成別推奨容量

  • 1〜2人家族: 150L〜300L
  • 3〜4人家族: 370L
  • 4〜5人家族: 460L
  • 5〜7人家族: 550L〜560L

重要な安全装置:減圧弁と逃し弁

減圧弁の役割

水道からタンクに入る水の圧力を適正レベル(通常0.1MPa以下)に調整する装置です。

逃し弁の役割

タンク内の圧力が異常に上昇した際に、安全のためにお湯や水を外部に放出する装置です。

特に20年以上使用している電気温水器では、これらの安全装置の劣化も進んでいる可能性が高いため、定期的な点検が重要です。

【重要】水道屋イコール電気温水器の施工ができる?答えはNOです。

電気温水器の施工には、水道工事だけでなく電気工事の資格と知識が必要不可欠です。電気温水器は200Vの電源を使用する電気機器であり、専用回路の設置、漏電ブレーカーの取り付け、アース工事など、電気工事士の資格を持った技術者による施工が法的に義務付けられています。

安全で確実な施工のためには、電気工事士資格と給排水設備工事の両方の専門知識を持った業者を選ぶことが重要です。

まとめ

深夜電力制度の変化により、電気温水器を取り巻く環境は大きく変わりました。しかし、適切な電力会社・料金プランを選択することで、依然として経済的な給湯が可能です。また、約40年が経過した現在、多くのご家庭で交換時期を迎えており、新しい電気温水器への更新を検討する絶好のタイミングとも言えるでしょう。

設備工事.COMでは、電気工事士資格を持った経験豊富な技術者が、最新の電力事情を踏まえたアドバイスから、安全で確実な施工まで、プロの技術でサポートいたします。電気温水器の交換や電力会社の見直しに関するご相談がございましたら、ぜひお気軽にお声かけください。